2014/12/22

★明けの月

長い夜が沈み

空気は透き通っている


遠く 山の端が見える空に

月が留まっている


朝焼けに染まらず

尾根が描く線よりも白く

印影のように 在り続ける


円く輝くものは目を奪うけれど

欠けて 光を失ったものも美しい

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2014/11/02

☆折り目

一度折った紙から

折り跡を消すことはできない

最初からやり直したくても


人のこころも

折り目のあるところは

折れやすいのかもしれない


どんなに伸ばしても

どんなに押さえても

何もなかったかのようには消えない


季節が 風が 鳥の声が

わたしの忘れかけた折り目に

気づかせる

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2014/09/23

★轟音

雷が転げ回るかのような轟音

青黒い空から光が微かに洩れる


不安で心を陰らせた私に 君が言う

この空につながる どこか遠い町で

花火が咲いているのだろう と


ここは安全だからと 優しい声で君が言う

本当に この世に安住の地はあるの

私の心はざわめいて休まらない


信じることで 見返りなく愛せるというなら

信じることで 強くなれるというなら

信じることで 救われるというなら


どうして 信じるもののために

違うものを傷つけてしまうのだろう


それは愛なのか 強さなのか 救いなのか


耳を塞いでも 体を通して聞こえるから

目はつむらない


音が消えない

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2014/05/26

☆ひとやすみ

時間は限られているからと

いろいろやりたくなるけど


やらなきゃならないことも

山積みだけど


つまるところ この体は

たったひとつしかないのさ


日陰の石は ひんやりしてきもちいい

目をとじれば 風が動くのを感じられる


きみがありのままで 元気でいてくれたら

それがぼくのしあわせなのさ


ずっと走っていると 息切れしちゃうからさ

まぁちょっと やすみましょうよ

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2014/05/06

★はなみずき

皐月の空を見上げれば

いつだって あなたのことを思える


四方から包まれた花びらは

まるで大切な贈り物のよう


生まれてきてくれて

出会ってくれて

ありがとう

その一言を あなたに伝えたい


無数の花が解かれて

空に浮かんでいった

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2014/02/17

☆青い空

勢いにまかせて 体を放り投げる

くるくると
万華鏡のように回る景色

自分の境界は消えて
時間が遅回しに進む

蹴り上げた大地も歓声も
いまは遥か向こう

突き抜けるように青い空へ
吸い込まれたくて飛んでゆく

目の前にあるのは
ただ ただ 雲のない空


青い空には 白い紙飛行機がよく似合う

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2014/01/18

★山脈

藍色の空

凍てついた時のはざまを

列車は走り抜ける


北に見える山々は

雪を頂いて桃色に染まっている


進んでも進んでも

わたしの目は遠くの稜線を追いかける


もし わがままが叶うなら

すべての荷物を置いて

彼方まで飛んで行って

あの厳しくて温かい色に包まれたい


風を切る音が車窓から聞こえる

わたしの一日が走り出す

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