2007/12/29

☆ほこり

見えないところにほこりはたまる

すきま、隅っこ、高いところ


動かないところにほこりはたまる

いつか必要と言い聞かせて


ほこりがたまるのは

わたしが見たくないところ

わたしが忘れやすいところ

そうして少しずつ

わたしの居場所が狭まっていく


だから見回って見渡して

きちんと向き合おう

ふわふわの羽ぼうきで

なでであげよう

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2007/12/24

★柚子

凍てつく風の吹く晩に

水面に浮かべた 山吹の手鞠


ゆらゆら遠ざかっては戻るのを

両の手のひらで すくい上げれば

覚めるような匂いを知る


恋ごころは 苦くて酸っぱい

だけど ほのかに甘いもの

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2007/12/20

☆ポインセチア

街角の階段に座っている

微笑めば通る人みんなが返してくれるけど


24時の鐘が鳴って

聖夜の魔法が解けたなら

誰も見向きもしなくなる


それでも燃え続けてしまう心は

どこへ連れて行けば消えてくれるの


ただ愛されたかった

あたしの居場所はどこにあるんだろう

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2007/12/12

★焔

図書館を出たのは八時過ぎで

硝子扉の向こうは人影もない


交差点でひとり青信号を待つ

北風があまりに冷たくて

いつもは使わないポケットに手を匿った


太陽の去った東の空

目に飛び込む赤い星


信号よりも遠く小さく

燃えてもいないのに

凍えるわたしを抱き温めていた

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2007/12/09

☆文字

感情ってそんなにキレイなもの?

ドットごとに色を塗り分けられる?

フォントや絵文字じゃ心の軌跡は伝わらない


余白を跳ねまわりながら

恋みたいにまっすぐ突き進んで

涙みたいに滲んで涸れて

凹んだ気持ちを太く戻して

そういう文字が

素敵なあなたの証明

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★殻

大丈夫

どんなに時間に追われても

わたしの頭は立ち止まらないし

どんなに身体が壊れそうでも

わたしの心は砕けたりしない


理由なんて知りたくないけど

殻だけは硬いの

そう気付く時

隙間風が通り抜ける

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2007/12/08

☆栞

君の横顔薫る小説

頁の真ん中から滑り落ちた

ひとひらの楓


栞にしようと挟み込んで

いつしか忘れていた


ほろ苦く匂う和紙に

舞い降りた一葉を閉じ込める


幾重にも絡み合う繊維に

穏やかに包まれて

その色が褪せることはないでしょう

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★よる

さっきまで

あかるいまちが

みえたのに


まどのむこうは

かべがくろくて

つまんない

ここはよるなの?


でもつきも

ほしもみえない

ここはいつなの?


ここはトンネル

というんだってさ

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2007/11/30

☆Repeat

変わろうと決めたはずの「今日」が

振り向けばいつもの「昨日」になってる


学校行って

テレビ眺めて

ネットやって

食べて

寝て

繰り返して

進もうとしない自分


どの夢も諦められないなら

片っ端からやるしかないのに

何をやってたんだろう

何を迷ってたんだろう

そうやってまた自分を嫌いになる


楽でいられても

ずっと座ってるわけにはいかないの

ここにいたって

育った草が背丈を追い越して

何も見えなくなるだけ


大丈夫 まだ動ける

少しでいいから歩こう

昨日の景色は忘れてしまえばいい

ここから続きを始めるよ

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★まつげ

取り除こうとするほど

はまっていく

瞬きをするたびに

心に刺さる


まつげみたいな

わたしの恋

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